新商品は”売る”前に”診断する
多くの営業が陥る罠
新商品が出ると、
つい「これいいですよ、新機能はこちらです」と特徴を説明しに行ってしまう営業は多いと思います。
しかし相手にとっては「また何か売りに来た」としか聞こえません。どれだけ商品が優れていても、聞く準備ができていない相手には届かないのです。
ぽんず流の逆転:1回目訪問は「予告」と「診断」
ここで提案するのは、新商品が出る前に1回訪問しておくという発想です。
まず「予告」。「今度新商品が出る予定で、出たらお話を聞いていただけますか?」とだけ伝えます。まだ何も売っていないので、断られることはまずありません。これだけで「次に話を聞く約束」が成立します。
次に「診断」。ここで単純に「現状を教えてください」と聞いても、相手はなかなか本音を話してくれません。
そこで使えるのが、
「他のエリアではこんな話を聞きますが、このあたりではどうですか?」という聞き方です。最近の業界の市況感やトピックスを引用しながら質問することで、相手も「最近どうなんですか」と答えやすくなります。
これは単なる雑談ではありません。こうした質問への反応から、相手が今「売上を増やしたいフェーズ」にいるのか、「コストを削減したいフェーズ」にいるのかが見えてきます。市況の話に前向きに乗ってくるか、現状の負担や困りごとの話に重心が傾くか、その違いが診断のヒントになります。
最後に、診断を終えたタイミングで新商品のおおよその発売スケジュールを伝え、その時期に合わせて次回のアポイントを取ります。相手はすでに「聞く約束」をしているので、ここでも断られにくくなります。
2回目訪問までの仕込み:診断結果から切り口を組み立てる
1回目の訪問で得た反応をもとに、相手がどちらのフェーズにいるかを判断します。
市況の話に前向きに乗ってきた相手は、売上を増やすことに関心が向いている可能性が高いです。一方、負担や困りごとの話に重心が傾いた相手は、コストや手間を減らすことに関心が向いていると考えられます。
ここで重要なのは、商品そのものは変わらないということです。変えるのは「見せる面」、つまり応酬話法です。売上拡大フェーズの相手には、
売上拡大フェーズの相手には、
新商品がどう収益構造に影響するかを軸に組み立てます。
コスト削減フェーズの相手には、
新商品が業務負担をどう軽減するかを軸に組み立てます。
この仕込みを2回目訪問までに済ませておくことで、訪問時にはすでに「刺さる切り口」が準備された状態になります。
2回目訪問:診断に基づいた提案
2回目訪問は、約束していた新商品の話をするタイミングです。
ここで重要なのは、1回目で組み立てた切り口に沿って提案を進めることです。売上拡大フェーズと診断した相手には、新商品によって収益構造がどう変わるかを軸に話します。コスト削減フェーズと診断した相手には、新商品によって業務負担がどう軽くなるかを軸に話します。
相手はすでに1回目の訪問で「聞く約束」をしており、こちらは相手のフェーズに合わせた切り口を準備しています。提案が「また何かを売りに来た」ではなく、「自分の状況をわかった上での話」として受け取られやすくなります。
この「予告→診断→仕込み→提案」という流れ全体を通じて伝えたいのは、新商品は売る前に診断するものだ、ということです。診断さえできていれば、提案の的中率は自然と上がっていきます。
